楽天市場はショップ・イン・ショップ型マーケットプレイスで厳格な画像基準を適用しています。メイン画像のサイズ、背景ルール、サブ画像スロット、R-Cabinetのファイル命名規則、モバイル最適化の完全な技術仕様。
楽天市場は日本最大のECモールで、AmazonやeBayとは根本的に異なる仕組みで運営されています。商品を中心としたカタログではなく、楽天はショップ・イン・ショップ型の仕組みを採用しており、各セラーは楽天の中に自社ブランドのストアを持っています。この構造の違いが、画像の規定に直接影響しています。メイン画像は統一感のために厳しく管理される一方、サブ画像の枠ではブランドを自由に表現できます。このガイドでは、2026年に楽天が求める技術的な規定をすべて取り上げ、楽天市場(日本)と楽天の海外向けプラットフォームの違いも解説します。
日本のお客様が商品画像に求めること
楽天のルールは、誰が買っているのかを知ると理解しやすくなります。日本のネットショッピングの利用者は、多くの欧米のモールの利用者に比べ、商品の背景情報、ショップを信頼できる手がかり、質感や素材をよく見られることを強く求めます。そこから次の3つのことが言えます。
- 細部まで見られる:お客様は表面、縫い目、仕上げを拡大して確認します。サムネイルでは見えないほこり、粗い切り抜きの輪郭、色かぶりも、実寸では目立ちます。
- 画像は商品を写すだけではない:サブ画像には、サイズ、使い方、素材、パッケージを説明する役割が期待され、日本語の説明パネルを入れることもよくあります。そのため、1つの商品ページの画像の数は、AmazonやeBayよりかなり多くなることがあります。
- 品質の基準が高い:日本は、世界でも特に品質に敏感な消費者市場の一つです。届いた商品が写真と違えば、お客様は気づき、レビューや返品に表れます。
この後に説明する技術的な規定は最低限の条件です。売れる楽天の商品ページを作るのは、こうした期待に応えることです。
楽天市場と楽天の海外プラットフォームの違い
楽天市場は日本の主力モールで、独自の画像規定を持っています。Rakuten.com(米国)やRakuten Franceなどの海外プラットフォームも、技術的な規定はおおむね似ていますが、最小サイズや商品ページの構成が異なる場合があります。このガイドでは、最も厳しく詳細な画像ルールを持つ楽天市場を中心に解説します。日本市場をねらうセラーは、これらの規定を基準として扱ってください。
メイン画像の規定
形式とサイズ
- 対応形式:JPEG、PNG。楽天市場ではWEBPに対応していません。
- 最小サイズ:640×640px。これを下回る商品ページは、表示が制限されたり、検索順位で不利になったりすることがあります。
- 推奨サイズ:1000×1000px以上。楽天のズーム機能が使えるようになり、日本の購入者は購入前にズームをよく使います。
- 最大ファイルサイズ:1枚10MB
- 縦横比:楽天市場のメイン商品画像は正方形(1:1)が標準です。
背景
- メイン画像の背景は無地の白にする必要があります。楽天市場では、ほとんどのカテゴリーでメイン商品画像に白背景を求めています。
- ライフスタイルの背景、グラデーション、質感のある背景は、メイン画像には使えません。
- オフホワイトや薄いクリーム色の背景は、技術的にはぎりぎりのラインです。純白(#FFFFFF)が安全で推奨される基準です。
商品の占有率
- 商品は画面の75%以上を占める必要があります。
- 楽天の75%という基準はAmazonの最低85%よりやや低いものの、実際の効果は同じです。サムネイルで商品が小さく見えると、ぴったりとトリミングした競合商品にクリック率で負けてしまいます。
- 商品全体が見えている必要があり、端、持ち手、先端などが切れていてはいけません。
メイン画像で禁止されているもの
- 価格の文字:セール価格、通常価格、割引の表示は、メイン画像に入れられません。
- 販促の文字:バナー、キャンペーンの文言、期間限定の表示、ポイント倍率の告知は使えません。
- ショップのロゴ:ストアのロゴやブランドの透かしを、メイン商品画像に入れてはいけません。
- 画像に埋め込んだQRコード、外部URL、SNSのアカウント名
- 装飾的な枠やグラフィックのフレーム
サブ画像:1つの商品ページに最大20枚
楽天市場では、1つの商品ページに最大20枚の商品画像を掲載できます。これはほとんどの欧米のモールよりもかなり多い枚数です。楽天のショップ・イン・ショップの仕組みを反映したもので、セラーはサブ画像の枠を使って、ブランドの個性、商品のストーリー、詳しい仕様を伝えることが期待されています。商品カードというより、ブランドページのような見せ方です。
- サブ画像も、メイン画像と同じ形式(JPEG/PNG)とファイルサイズ(10MB)の上限が適用されます。
- サブ画像には背景の制限がありません。ライフスタイル写真、使用シーンの写真、特徴を詳しく説明する画像なども使えます。
- サイズ、素材の詳細、使い方を示すインフォグラフィック風の画像は、楽天市場では定番で、日本の購入者の反応も良好です。
- ロゴの配置、ブランドストーリーの画像、コレクションの写真など、ブランドの個性を伝える画像は、サブ画像の枠でむしろ推奨されています。
- 質感、縫い目、金具などのディテールやアップの写真は、購入前に品質をしっかり確認する日本市場で高く評価されます。
楽天のショップ・イン・ショップとブランドを伝える画像
ブランドごとの違いを抑えるために商品ページが標準化されているAmazonとは違い、楽天市場はセラーのブランド表現を明確に支援しています。楽天の日本の購入者は、ありきたりな商品カードだけでなく、ブランドのショップページを見て回ることに慣れています。そのため、サブ画像の枠は戦略的に重要です。
- サブ画像でブランドの立ち位置を伝えましょう。楽天のショップ全体で見た目の統一感を出すことで、購入前によく調べる傾向のある日本の購入者の信頼を得られます。
- 商品ラインナップを、雰囲気のあるライフスタイルのシーンで見せるコレクション画像は、サブ画像の後半に入れると効果的です。
- 認証マーク、品質マーク、原産地の情報(日本に参入する海外のセラーの場合)は、専用の画像として1枚にまとめると効果的です。
- 日本の購入者は、詳しいサイズ表、お手入れ方法、対応機種のガイドなどをサブ画像に入れると好意的に反応します。
モバイル対応:楽天の購入の60%以上はモバイルから
楽天市場の購入の60%以上は、モバイル端末で行われています。これは、技術的な最低条件を満たすだけでは済まない、画像戦略への直接的な影響があります。
- 縦長のサブ画像はモバイルで効果が高い。楽天のメイン画像は正方形ですが、サブ画像を縦長(およそ3:4や2:3)にすると、モバイルの画面をより大きく使え、スワイプで見る画像ギャラリーで長く目を留めてもらえます。
- サブ画像の文字や説明のラベルは、モバイルで読める大きさにしましょう。パソコンでははっきり読める小さな文字も、モバイルのサムネイルサイズでは読めなくなります。
- モバイルではコントラストの高い商品写真が欠かせません。通勤中や屋外など、さまざまな明るさの中で見る小さな画面では、コントラストが強く、商品が背景からはっきり分かれている画像が見やすくなります。
- 1000×1000pxの正方形のメイン画像は、楽天のモバイル画面でもきれいに表示されます。技術的な最低基準が640pxでも、この推奨サイズより小さくしないでください。
R-Cabinet:楽天の画像保管システム
楽天市場では、商品画像の保存と表示に、R-Cabinet(キャビネット)という独自の画像保管システムを使います。R-Cabinetには、通常のファイル管理ツールで画像をアップロードするのとは異なる、ファイル名の決まりがあります。
- ファイル名には英数字、ハイフン、アンダースコアのみを使います。日本語の文字、スペース、特殊文字が入っていると、アップロードに失敗します。
- R-Cabinetのファイル名は大文字と小文字を区別します。画像のリンク切れを防ぐため、カタログ全体で命名ルールを統一しましょう。
- R-Cabinetが生成する画像のURLは、楽天のショップIDにひもづいた決まったパスの構造になっています。楽天市場の商品ページで、外部サーバーの画像を直接表示しようとしないでください。
- R-Cabinetはアップロードの時点で10MBの上限を適用します。大きすぎるファイルは、自動で圧縮されるのではなく、アップロードの段階で拒否されます。
- 推奨される命名ルール:
productcode-variant-angle-01.jpg(例:tshirt-red-front-01.jpg)のような決まった形式を使うと、大量のカタログもR-Cabinetのフォルダ構成の中で管理しやすくなります。
楽天市場とほかのモールの主な違い
すでにAmazon、eBay、Shopify向けに画像を用意している場合も、楽天ならではの次の点に注意が必要です。
- 占有率の基準が低い(Amazonの85%に対し75%):ただし、ぴったりとトリミングした方が、余白の多い構図よりもクリック率は高くなります。
- サブ画像の枚数が多い(Amazonの9枚に対し20枚):楽天はセラーがこの枠を活用することを前提にしています。画像が2〜3枚しかない商品ページは、すべての枠を使っている競合に比べて手を抜いているように見えます。
- ブランドの表現が明確に認められている:Amazonはサブ画像へのロゴの配置を制限していますが、楽天はショップ・イン・ショップのブランドづくりの一環として推奨しています。
- WEBPに対応していない:今のワークフローでWEBPに書き出している場合は、楽天向けにJPEG/PNGへの変換の工程を追加する必要があります。
- R-Cabinetのファイル名のルールは厳しい:ShopifyやWooCommerceのメディアライブラリにアップロードするだけの場合よりも厳格です。
楽天市場向けの画像を大量に準備する方法
SKUの多い楽天市場のカタログ向けの実践的なワークフローです。
- メイン画像は純白の背景で、最低1000×1000pxに仕上げる。640pxは目標ではなく最低ラインです。楽天のズーム機能を役立てるにはより高い解像度が必要で、日本の購入者は購入前にズームをよく使います。
- SKUごとに8〜12枚のサブ画像を計画する。楽天の20枚という枠は、しっかりとしたビジュアルのストーリーが評価されます。実用的な構成は、メインの商品写真、ディテールのアップ、サイズの図、使用シーンの写真、素材の説明、パッケージの画像、ブランドを伝える画像です。
- SKUごとに縦長のサブ画像を少なくとも1枚用意する。サブ画像の枠に3:4や2:3の縦長の画像を使うと、モバイルのギャラリーをより大きく使え、横長のトリミングよりもモバイルでの反応が良くなります。
- R-Cabinetにアップロードする前に、ファイル名を統一する。アップロード前に、決めたルール(例:
sku-color-angle-sequence.jpg)でファイル名をまとめて変更すると、商品データとの食い違いや参照切れを防げます。
- JPEGの画質90%以上で書き出す。PNGも使えますがファイルが大きくなります。高画質のJPEGが楽天市場の標準で、1500×1500pxでも10MBの上限に十分収まります。
楽天市場向けの背景除去
きれいで正確な背景除去は、楽天のメイン画像の規定を満たすための基本です。日本の購入者は画像の品質にとても敏感です。輪郭が不正確だったり、色がにじんでいたり、商品のまわりにグレーの縁取りがあったりするメイン画像は、サムネイルしかないモールでは目立たなくても、楽天のズーム表示では原寸で見えてしまいます。
楽天のズーム機能で目立つ、具体的な品質の問題は次のとおりです。
- 縁取りのノイズ:不正確なマスキングによって、白背景の上で商品の輪郭に白やオフホワイトの縁取りが出ると、ズームではっきり見えます。
- 色のにじみ:背景の色が商品の輪郭ににじむ現象で、特にジュエリーや電子機器などの反射面や、ガラスやアクリルなどの透明な素材で起こります。
- 細かなディテールの消失:髪、生地の質感、細かな金属細工には、手作業で作るマスクが必要です。AIの背景除去ツールだけでは、日本の購入者が期待する品質を安定して実現できません。
白背景の処理、1000×1000pxへのサイズ調整、サブ画像のセットの作成まで、楽天市場のカタログ全体の準備は、当社のEC写真編集サービスですべて対応します。カタログ全体をご依頼いただく前に、5枚の無料トライアルで品質をご確認ください。